【解説と設問を発表】眞子さまのご結婚を海外メディアはどう報じたか【Global Newsについて語ろう!】第36回 10/9(土)10時@オンライン
チケット
ワークショップ
ワークショップの詳細は前回のnote記事をご確認ください。
今回のワークショップは2021年10月1日に発表された以下のBBCのデジタル版英語記事を利用します。
また、上記の記事の日本語版が発表されています。
宮内庁は1日、秋篠宮家の長女、眞子さま(29)が大学時代の同級生、小室圭さん(29)と26日に結婚すると発表した。眞子さまは婚姻届けの提出後に皇族の地位を手放すこととなる。
【解説】
長い婚約期間を経て、ようやくご成婚の運びとなった眞子様と小室圭さん。しかし、華々しい「ロイヤルウエディング」とは程遠く、皇室のメンバーの結婚なら通常予定されている儀式は行われず、眞子さまは皇室の女性が結婚して皇室を去る時に受け取る一時金も辞退するという、何もかも異例ずくめの結婚となりました。そして、国民を驚かせたのが、眞子さまが「複雑性PTSD」に悩まされているという発表でした。
【NHK】10月1日午後2時から行われた宮内庁の記者会見の内容をまとめました。発表者は、秋篠宮ご一家の側近トップの加地隆治皇嗣職大…
しかも、宮内庁の発表によると、この病気の原因は眞子さまが自身の将来を意識された中学生の頃に皇室メンバーに対するバッシングを見聞きし始めた心の傷にまで遡るというから尋常ではありません。
「眞子内親王殿下は、中学生の頃から身近な方々や、ご自身に関するひぼう中傷と感じられる情報を日常的に目になさり、精神的な負担を感じておられました。」
そのため、眞子さまは結婚時の一時金の受け取りも早い時期から辞退を決めていたそうです。
「眞子内親王殿下は、2014年に、秋篠宮皇嗣同妃両殿下と小室圭氏に、一時金を受け取りたくないというお考えを伝えていらっしゃったので、小室氏が一時金を目当てに結婚するつもりであるとの一部での言われ方については、おおいに思うことがあったとお聞きしております。」
しかし、ご病気のニュースが発表された後でも、お二人に対するメディア・SNSでの批判は止まりません。
これに対して、海外のメディアはここまで、若い皇室カップルを追い詰めるメディアや一部の国民の態度が理解できない、という論調です。もちろん、PTSDの件も記事の見出しに使われるくらい大きく取り上げられています。
英米の主要紙は、この現象を今の日本社会におけるダークな一面を表すものだと受け止めているようです。
Princess Mako wedding announcement stirs up media frenzy in Japan:
Marriage with non-royal Kei Komuro to take place against backdrop of scandal, tabloid intrusion and public disapproval
”The tabloids ran photos of Mr. Komuro’s head from every angle. Japanese Twitter exploded with scathing comments, and newscasters tut-tutted the hairstyle as unbecoming of a princess’s beau.”
日本のタブロイド紙(だけでもない)メディアによるお二人に対する誹謗中傷ともとれる記事はPage View(PV)による広告利益の確保が目的だと思いますが、ここまで公人(他人)をバッシングして、自己の利益の増幅を図るメディアや日常の憂さ晴らしをする個人の存在には気が滅入ります。そして、この状況を見て「サピエンス全史」の以下の一説を思い浮かべました。
「自由市場資本主義は、利益が公正な方法で得られることも、公正な方法で分配されることも保証できない。それどころか、人々は利益と生産を増やすことに取り憑かれ、その邪魔になりそうなものは目に入らなくなる。成長が至高の善となり、それ以外の倫理的な考慮というタガが完全に外れる」
この一節は、奴隷貿易が国の事業ではなく、営利企業によって始められ、それが拡大した仕組みを述べていますが、メディア・SNSのバッシングを苦にして、自殺をした人も少なくない中、今回の現象にも関連があるように思われました。
「資本主義は強欲と合体した冷淡な無関心から膨大な数の人間を死に至らしめた。大西洋奴隷貿易はアフリカ人への憎しみが原因ではなかった。奴隷貿易企業の株を買った人間、その株の売買を仲介したブローカー、奴隷貿易企業の経営者はアフリカ人に思いをはせることはめったになかった。」
唯一の救いは、この皇室カップルの強さと、彼らを擁護する人たちもそれなりに存在するということでしょうか。
小室圭さんのロン毛を見てストンと胸に落ちた 私は眞子内親王の新しい人生を応援します
作家・北原みのりさんの連載「おんなの話はありがたい」。今回は、眞子さまの結婚について。 おそらく眞子内親王には、それが分かっていたのではないだろ...
「日本中が好奇の目を向けている中でのロン毛での帰国は、小室さんの圧勝が決まった瞬間のように見えた。多くの人の想定を超える空気の読めなさと(誰が小室さんがロン毛で帰国することを予想できただろう)、垣間見える尋常ではない深く強い自己肯定感。こういう人でなければ、何の後ろ盾もない一般男性が皇室の女性にプロポーズするなど、無理なことなのだと理解した。」
あなたはお二人の結婚について、何を感じましたか?一緒に考えてみましょう。このワークショップの設問はサロン会員、記事購入者、ワークショップ参加者に送付します。