眞子さまのご結婚を海外メディアはどう報じたか【Global Newsについて語ろう!】第36回 10/9(土)10時@オンライン
チケット
【ワークショップ】
ワークショップは2021年10月1日に発表された以下のBBCのデジタル版英語記事を利用します。この記事の内容はBBCのBreaking Newsで日本での発表と同時に海外でも報道されました。閲覧する地域にもよりますが、日本では同日の午後にBBC Newsのサイトを見ると、このニュースがトップに上がっていました。
まもなく、このBBC記事の日本語への翻訳記事も発表されると思います。10月1日の午後に宮内庁から発表があり、今月末にお二人が結婚することが発表されました。
【NHK】宮内庁は1日、秋篠宮ご夫妻の長女の眞子さまが小室圭さんと今月26日に結婚し、同じ日に2人で記者会見される予定だと発表しま…
驚くのはそれに合わせて、公表された内容です。眞子さまが一時金の支給を辞退されることは前から報道されていました。
宮内庁は眞子さまの結婚に伴う儀式を行わないことや、眞子さまが皇室を離れる際に支給される「一時金」の受け取りを辞退されることなども明らかにしました。
しかし、驚くべきは次の「眞子さま「複雑性PTSD」と診断される状態 宮内庁」という記事の記述です。
辞退の背景には、ご自身やご家族、それに小室さんとその家族への誹謗中傷と感じられる情報や、一時金の受け取りへの批判などによる眞子さまの精神的な負担があったということです。眞子さまは、こうした誹謗中傷と感じられる出来事を長期にわたり反復的に体験された結果「複雑性PTSD」(=複雑性心的外傷後ストレス障害)と診断される状態になっているということです。
無理もありません、ワシントン・ポスト紙など海外メディアは眞子様の婚約者、小室圭さんに対するメディアやSNSへの反応を「ネットいじめ」と表現しました。
私は、宮内庁はもっと早く、皇族を守るために動くべきだったと思います。そして、この一件により、日本における「公」と「私」の関係性について改めて考えさせられました。

もし、小室さんが眞子さまの婚約者だから「公人」なのであれば、なぜ宮内庁は一般人やメディアからの果てしないバッシングを許容しているのでしょう。そして、まだ結婚していないから「私人」なのであれば、彼が受けている執拗な攻撃やプライバシーの侵害は「個人の尊厳」を脅かすようなものだと思います。
公人であれば、人間としての尊厳まで奪われるのなら、その「公」とは何なのか? また、なぜ人々が同じエネルギーを政治家の汚職や権力の濫用の糾弾に使わないのか不思議に思いました。
以下の記事でも眞子さまのご結婚に関する海外の報道を紹介しています。
秋篠宮家の眞子さまと小室圭さんが、近く結婚することが明らかになった。眞子様は結婚後渡米し、小室さんと同居するということである。9月初めにこのニュースが出てから、眞子さまの結婚関連の一連のニュースを報…
私は、今回の報道で日本のメディアやSNSの若い皇族カップルに対する激しいバッシングが世界に知れわたることになったことをとても心配しています。結果的に日本と日本人のイメージダウンは避けられないと思います。なぜなら、外交、ビジネス、国際交流においていわゆる「ソフトパワー」は大変重要だからです。日本のメディアは自分たちの報道が世界からどう評価されるか、もっと慎重になるべきだったと思います。
そして、2020年の東京五輪も、政府の思惑とは対照的に、対外的には日本に関するマイナスのイメージを植え付けたのでは、と危惧しています。英王室のメーガン妃とハリー王子の件も英王室には打撃でしたが、世界的に王室制度がこの先必要なのか、疑問に思った人は多いのではないでしょうか。
お二人の結婚に関する議論には、権力、ジェンダー、階級制度、表現の自由、メディアの役割など、様々な問題を考えるヒントが詰め込まれているように思います。これを機会に一緒に「何が問題なのか」考えてみませんか。このワークショップに関する設問は、後に発表する有料記事の購入者、オンラインサロン会員、ワークショップ参加者に送付します。