【解説と設問を発表】中国の自動車市場に見るEVの未来【英語で学ぶ大人の社会科】第34回 10/10(日)20時@オンライン
チケット
【ワークショップ】
ワークショップの詳細は前回のnote記事をご覧ください。
ワークショップは2021年7月2日に発表された以下の世界経済フォーラム(WEF)の英語記事を利用します。
Can China show the world the future of the car market?
【解 説】
気候変動の動きと歩調を合わせて、世界で注目が集まっているのがEVの開発と販売です。パンデミックで部品の供給が遅れたことから、2020年に自動車全体の販売台数が16%減少したにもかかわらず、EVの登録数はは前年比40%増の伸びを示しています。その伸びを牽引したのが、欧州、中国、米国です。
なかでも多額の補助金を活用して、EV車の販売を進めたのが欧州諸国です。とりわけ、今年の上半期にノルウェーで登録された11万台の新車のうち、95%がハイブリッド車やプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)、EVを含む電動モデルでした。2022年には、純エンジン車の販売が終了するのでは、と言われているそうです。
北欧ノルウェーの2021年上半期の新車販売台数11万台のうち、電動モデルが占める割合は95%に上ります。
一方、以下のWEFの記事では、上記の記事とは逆に、EVの販売が遅れている地域で考えられる要因を示しています。下記の記事は、価格、部品の不足、バッテリーのリスク、インフラの問題などをEV普及のための課題として挙げています。
What’s stopping people buying electric cars?
しかし、トップに挙げた中国のEV市場に関する調査で明らかなのは、EV市場は、これまでの自動車業界で確立されてきた著名ブランド、製品モデル、製造過程、消費者のプロフィールなどを全く別の方向に導く可能性があるということです。上記のノルウェーの電気自動車の販売内訳でも、販売台数上位15車種のうち、14車種がEVで、2位のトヨタRAV4 PHEVが唯一の例外だったというのです。これは今後の自動車業界の勢力地図を塗り替えるほどのインパクトがあると思います。また、アマゾン、ソニーなど異業種の企業が開発に参入し、もはやEVは「走るスマホ」と呼ばれています。また、自動運転が当たり前になれば、データをたくさん持っている企業(グーグルなど)が、より有利になります。
これまでの常識が通用しない戦国時代に入ったともいえる自動車業界ですが、開発・販売両面でEV先進国といえる中国での課題をもとに、これからのモビリティの未来を一緒に考えてみませんか?質問はサロン会員、記事購入者、ワークショップ参加者に公表します。