[解説と設問を発表] 進化するグローバル経済の中で日本は何をすべきか?【英語で学ぶ未完の資本主義】第8回12/13(金)20時@オンライン
2024年9月から始まった新しい講座&ワークショップ「英語で学ぶ未完の資本主義」。第8回はトーマス・フリードマン「フラット化する世界」での主張をもとに21世紀のグローバル経済と日本について英語で議論。
2024年9月から始まった「英語で学ぶ未完の資本主義」に関するワークショップのお知らせです。2024年12月13日(金)夜20時@オンラインで開催するワークショップ第8回は書籍「英語で理解する未完の資本主義」で、3度ピューリッツア賞を受賞したジャーナリスト、作家のトーマス・フリードマン氏が「グローバリゼーションの中で日本は何をすべきか」について述べている第2章の2番目のセクション(P44-51)を使い、英語で議論します。設問はこの記事の以下のセクションの内容も踏まえた形で設定しますので、書籍の購入がまだの方も、ぜひご参加ください。このワークショップの解説と設問を発表します。
進化するグローバル経済の中で日本は何をすべきか?【英語で学ぶ未完の資本主義】第8回12/13(金)20時@オンライン
2005年に発表後、全世界でベストセラーとなり、その後も2度にわたって内容が大幅に更新されたトーマス・フリードマン氏の著作「フラット化する世界:経済の大転換と人間の未来」での議論を取り上げます。今回はその第2回です。
フラット化する世界: 経済の大転換と人間の未来
以下は英語版の著書の紹介です。
The World Is Flat, 3.0A Brief History of the Twenty-First Century
https://www.thomaslfriedman.com/the-world-is-flat-3-0/
前回、フリードマン氏は「フラット、ファースト、スマート」といった言葉に代表される技術革新が世界経済を激変させた事実、そして、それらを造り上げた政治経済と文化について詳しく解説していました。次に、この技術革新は、年を追うごとにスピードアップしており、それが経済だけでなく、私たちの社会ー生活、政治、文化、行動、意識を前世代とは全く別物に変容させたことにも触れています。
私たちの過去10年の生活を振り返っても、もはやスマートフォンやソーシャル・メディアによって人と人、そして各種サービスと瞬時に繋がり、インターネットやモバイル通信が存在しない世界を想像することすら困難になっています。しかし、問題はこれらの技術革新が、ほとんどすべて外国(特に米国)発であり、日本はこの間、世界を驚かせるような技術革新を生み出すことが出来なかったことです。
一方、20世紀を俯瞰してみると、明治維新以降、日本は西洋の科学技術をいち早く取り入れ、第二次大戦後は、その技術を発展させた経済大国としてG7の仲間入りを果たしたのでした。特に1980年代には日本製品とその技術が世界で最も洗練されたものとして、グローバル市場を席巻した時代だったのです。
なぜ、日本は以前のような経済的活力を失ってしまったのでしょうか。フリードマン氏は日本の閉鎖的な文化や厳格な移民政策を、その原因だと指摘しています。彼は、「ファースト」化する世界では、米国のような開放的なシステム、特に頭脳優秀な人材や若くて体力のある労働者を受け入れる移民制度が重要だと主張しています。確かに、シリコンバレーを見ても、21世紀以降、急成長したGoogle, NVIDIA, AMD、テスラ社などはそれぞれ、ロシア、台湾、南アフリカからの移民が創業した企業です。
一方、彼(実は他の多くの外国人も)は、日本には、確立した教育システムや日本人の多彩な才能、社会の安定性、整ったインフラなど、更なる経済成長を可能にする要因があるのに、それを阻む「システム」の改革が遅れているのだとも述べています。特に、変化のスピードが速い時代では、それに対応できるリーダーシップの質が重要でもあると付け加えています。
あなたは、彼の主張に同意しますか?どうすれば、日本は変わることができるのでしょうか?グローバル経済の中の日本について考えるこのワークショップの詳細は以下のとおりです。教材としては、書籍を利用しますが、下記の記事も参考資料とします。
Interview with Thomas Friedman
https://www.britishcouncil.org/research-insight/interview-thomas-friedman
日時: 2024年12月13日(金)20時~21時30分
場所: オンライン
定員: 10名程度まで
費用: 見学のみ: 500円、初回参加者:800円~
【チケット】
チケットの申し込みは以下のYahooチケットサイトから、または銀行振り込みでお願いします。
進化するグローバル経済の中で日本は何をすべきか?【英語で学ぶ未完の資本主義】第8回12/13(金)20時@オンライン
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01dubqpc3a541.html
【銀行振込での申し込み】
振込用紙は以下のサイトからダウンロードお願いいたします。
https://www.global-agenda-21c.com/contact
このワークショップの設問は参加申し込み者、サロン会員、有料ニュースレター購読者及び後日発表するnote記事購入者にのみ送付します。過去の【英語で学ぶ大人の社会科】ワークショップと同様の設問を設定しますので、以下のマガジンの2020年4&5月の記事(設問を公開しています)を参考にしてください。
【英語で学ぶ大人の社会科】世界の知性が語る現代社会
https://note.com/globalagenda/m/mb6e6207ceae6
【未完の資本主義】
2019年に出版されたインタビュー集『未完の資本主義』。その特徴は、現代社会で「知の巨人」たちと呼ばれる気鋭の識者7人に、「テクノロジー」と「経済」の観点から今後の資本主義の行く末について尋ねる内容となっています。
未完の資本主義:テクノロジーが変える経済の形と未来https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84372-8
今回新たに、この書籍の英語版の内容と関連記事について月2回のペースでワークショップを開催していく予定です。以下、それらの識者のラインナップです。
◆ポール・クルーグマン(ノーベル賞経済学者)――我々は大きな分岐点の前に立っている
◆トーマス・フリードマン(『フラット化する世界』著者・NYタイムズコラムニスト)――「雇用の完新世」が終わり「人新世」がはじまる
◆デヴィッド・グレーバー(文化人類学者・ウォール街占拠運動の理論的指導者)――職業の半分がなくなり、「どうでもいい仕事」が急増する
◆トーマス・セドラチェク(『善と悪の経済学』著者・チェコ共和国経済学者)――成長を追い求める経済学が世界を破壊する
◆タイラー・コーエン(ジョージメイソン大学教授・経済学者)――テクノロジーは働く人の格差をますます広げていく
◆ルトガー・ブレグマン(ジャーナリスト・歴史家)――ベーシックインカムと1日3時間労働が社会を救う
◆V・M=ショーンベルガ―(オックスフォード大学教授・ビッグデータの第一人者)――「データ資本主義」が激変させる未来
英語版の書籍はこちらです。
英語で理解する未完の資本主義
https://book.alc.co.jp/book/b10029862.html
「インタビューの英語書き起こし」「日本語訳」「用語解説」「7人のインタビュー音声」をまとめた、「英語を学びながら、英語で学べる」1冊です。英語を使って勉学・仕事をしたり、最先端の知に関心のある人におすすめの内容です。
【解説】
日本の閉鎖的な政策・文化とそれにより醸成された日本人の思考が変化の速いグローバル経済での我が国の立ち位置に影響しているというのが、フリードマン氏の見解でした。そして、彼は詳しくは言及していませんが、日本人の能力が発揮されにくい理由の一つが教育(特に高等教育及び専門家教育)と雇用とのミスマッチでしょう。この背景については、先日発表されたOECD「国際成人力調査」でも明らかになっています。
あなたは解ける?「国際成人力調査」日本“世界トップレベル” | NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241210/k10014663511000.html
この調査によれば、自分のスキルの一部が仕事に必要なものより低いと回答した人の割合が日本では約29%であり、これはOECDの平均の10%という数値の3倍近くにもなります。
ここから先の情報、設問はイベントへの申込者、サロン/メンバー/有料ニュースレター会員、note記事購入者に公開します。
[解説と設問を発表]進化するグローバル経済の中で日本は何をすべきか?【英語で学ぶ未完の資本主義】第8回12/13(金)20時@オンライン|https://note.com/globalagenda/n/nd8c53a629e42