戦後75年、米国の日本占領政策の遺産【Global Newsについて語ろう!】第29回 8/21(土)10時@オンライン
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東京五輪が終わり、まもなく76回目の終戦記念日を迎えようとしています。毎年この時期にはNHKで多くの太平洋戦争関連番組が放送されるのですが、今年は東京五輪開催の影響で例年に比べて記念番組が少なかったようです。しかし、代わりに深夜に日米合作のドキュメンタリーの名作として名高い「映像の世紀」が一挙に再放送され、遅くまで見入ってしまいました。またNHKスペシャルでも新たな資料に基づいた戦中・戦後史の闇の部分が明らかにされていました。
私も日本の都市計画の近現代史に関して論文を書くまで、戦後の日本の改革の経緯はほとんど知りませんでした。残念ながら、日本の公教育では20世紀の歴史に関して学ぶことは少なく、自ら進んで知ろうとしなければ、なぜ日本社会が今の形になったのか、理解することは難しいと思います。また、日本の近代史の著名な作品は海外の「Japanese Studies(日本研究)」(古くは帝国主義時代の植民地政策、20世紀には米国が日本の占領後の改革を進めるために立ち上げた研究分野)の研究者によって執筆されたものが、その多くを占めています。翻訳されていない著作・論文も多数あり、多くの国民が日本人でありながら、自国の近代史をあまり知らないという矛盾も生じています。
その中でGHQによる日本の戦後改革の功績と矛盾を余すことなく伝えた傑作がピュリッツァー賞他、数々の賞を受賞したジョン・ダワー教授の「敗北を抱きしめて」です。
敗北を抱きしめて(上)
勝者による上からの革命に,日本の民衆が力強く呼応した「敗北の奇跡」を描く.ピュリッツァー賞受賞.
現在は下記の増補版が出ており、上記の図書は品切れ状態になっているのですが、上記のダワー教授の解説文が素晴らしかったので、リンクを貼りました。
増補版 敗北を抱きしめて (上)
勝者による上からの革命に,日本の民衆が力強く呼応した「敗北の奇跡」を描く.ピュリッツァー賞受賞.
下記のNHKの短い動画にあるように、戦後GHQが日本にもたらした改革は平和憲法、徹底した民主化、農地改革、身分制度の廃止、基本的人権の尊重、教育改革など数多くあります。一方、地政学上のアジアにおける日本の地位は、冷戦の勃発により、大きく変わりました。中国・北朝鮮が共産主義国家となり、日本は自由経済・資本主義の価値観を体現するアジアのモデル国家となるべく、米国は日本の政治に介入するようになったのです。日本国内の反共産主義、社会主義的価値観はこの時期に再び強化されました。その経緯にも下記の動画は触れています。
戦後・民主化への道 | 10min.ボックス 日本史 | NHK for School
「戦後GHQは、新憲法の制定をはじめ多くの改革を実施し日本の民主化を進めた。新たなスタートをきった日本を理解する。」
戦後GHQは、新憲法の制定をはじめ多くの改革を実施し日本の民主化を進めた。新たなスタートをきった日本を理解する。
2度目の東京五輪を迎えたこの夏、一緒にGHQによる日本の戦後改革とその遺産を振り返ってみませんか。このワークショップに関する設問は、後に発表する有料記事の購入者、オンラインサロン会員、ワークショップ参加者に送付します。詳細は以下の記事からご確認ください。