[解説と設問を発表]G20、超富裕層課税で初の閣僚宣言【未完の資本主義】第1回8/25(日)20時@オンライン
2024年9月から始まる新しい講座&ワークショップ「未完の資本主義」。そのキックオフとして、第1回は、超富裕層への課税について議論。
2024年9月から新しく始まる「未完の資本主義」に関するワークショップのお知らせです。2024年8月25日(日)夜20時@オンラインで開催するワークショップは、ロイターに掲載された論考「G20、超富裕層課税で初の閣僚宣言」を使い、資本主義と格差・分断について英語で議論します。
このワークショップを始めるにあたって、初回は書籍は利用せず、テーマに沿った内容の記事について議論します。今後の開催内容、時間については、参加者の方と相談して決めていきたいと思います。このワークショップの解説と設問を発表します。配信内容は以下のnote記事でも閲覧できます。
[解説と設問を発表]G20、超富裕層課税で初の閣僚宣言【未完の資本主義】第1回8/25(日)20時@オンライン|
https://note.com/globalagenda/n/nf19f42b9d1d8?sub_rt=share_pw
【ワークショップ】
21世紀に入り、世界は混迷を極めています。2024年7月に至っては、ロシアとウクライナ、そして、イスラエルとガザの国際紛争に加えて、G20の一角を占める米国でトランプ大統領候補の暗殺未遂事件、英国で移民の少年による殺傷事件を受けて、英国全土で暴動が起きるなど、不穏なニュースが流れています。
そして、これらのニュースの原因を突き詰めていけば、実は先の二つの世界大戦の遠因ともなった、経済的不平等や分断が浮かびあがってきます。戦後、多くの先進国が福祉国家体制を構築することで、国内での経済格差は緩和されました、しかし、80年代以降の新自由主義的経済改革の進行で、再び現在の資本主義体制のもとで経済的・社会的不平等がクローズアップされています。
今回の「超富裕層課税」は、先の選挙で、左派政権が誕生したブラジルの提案でG20初の閣僚宣言を発表することになりました。
G20、超富裕層課税で初の閣僚宣言 協議の場を巡り溝
https://jp.reuters.com/business/E4TXLD4MDFJAZLOPH3PFMWKEFU-2024-07-28/
G20財務相・中央銀行総裁会議の内容は以下のように報じられています。
”会議は共同声明と国際租税協力に関する閣僚宣言で「超富裕層」への公正な課税に言及することに合意。ロイターが入手した閣僚宣言の最終草案は「われわれは超富裕層個人への効果的な課税を実現するため協力的に関与していく」”
今回のブラジルの提案は、先日から世界で議論されている「新しい資本主義」の実現に向けて新たな一歩となるでしょうか。
Brazil sees over 100 countries joining alliance against hunger, minister says
世界の経済政策におけるブラジルのリーダーシップは、私たちを驚かせました。しかし、そこに新しい希望を見出すことは不可能ではないかもしれません。
Brazil cheers G20 statement on tax cooperation citing taxation of the super-rich
あなたは、この問題についてどう思いますか?このテーマについて、ご関心のある皆様の参加をお待ちしています。このワークショップの詳細は以下のとおりです。教材として、以下の英語記事を利用します。
日時: 2024年8月25日(日)20時~21時30分
場所: オンライン
定員: 10名程度まで
費用: 見学のみ: 500円、初回参加者:800円~
【教材】
G20 agree to work on Brazil's 'billionaire tax' idea, implementation seen difficult
【チケット】
チケットの申し込みは以下のYahooチケットサイトから、または銀行振り込みでお願いします。
G20、超富裕層課税で初の閣僚宣言【未完の資本主義】第1回8/25(日)20時@オンライン
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01681kxfn2y31.html
【銀行振込での申し込み】
振込用紙は以下のサイトからダウンロードお願いいたします。
https://www.global-agenda-21c.com/contact
このワークショップの設問は参加申し込み者、サロン会員、有料ニュースレター購読者及び後日発表するnote記事購入者にのみ送付します。過去の【英語で学ぶ大人の社会科】ワークショップと同様の設問を設定しますので、以下のマガジンの2020年4&5月の記事(設問を公開しています)を参考にしてください。
【英語で学ぶ大人の社会科】世界の知性が語る現代社会
https://note.com/globalagenda/m/mb6e6207ceae6
このワークショップに関心のある方は以下のニュースレター@Substackに登録していただくと案内が届きます。
【英語で学ぶ現代社会】を無料ニュースレター@Substackで購読しませんか?
https://globala.substack.com/subscribe
【未完の資本主義】
2019年に出版されたインタビュー集『未完の資本主義』。その特徴は、現代社会で「知の巨人」たちと呼ばれる気鋭の識者7人に、「テクノロジー」と「経済」の観点から今後の資本主義の行く末について尋ねる内容となっています。
未完の資本主義:テクノロジーが変える経済の形と未来https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84372-8
今回新たに、この書籍の英語版の内容と関連記事について月2回のペースでワークショップを開催していく予定です。以下、それらの識者のラインナップです。
◆ポール・クルーグマン(ノーベル賞経済学者)――我々は大きな分岐点の前に立っている
◆トーマス・フリードマン(『フラット化する世界』著者・NYタイムズコラムニスト)――「雇用の完新世」が終わり「人新世」がはじまる
◆デヴィッド・グレーバー(文化人類学者・ウォール街占拠運動の理論的指導者)――職業の半分がなくなり、「どうでもいい仕事」が急増する
◆トーマス・セドラチェク(『善と悪の経済学』著者・チェコ共和国経済学者)――成長を追い求める経済学が世界を破壊する
◆タイラー・コーエン(ジョージメイソン大学教授・経済学者)――テクノロジーは働く人の格差をますます広げていく
◆ルトガー・ブレグマン(ジャーナリスト・歴史家)――ベーシックインカムと1日3時間労働が社会を救う
◆V・M=ショーンベルガ―(オックスフォード大学教授・ビッグデータの第一人者)――「データ資本主義」が激変させる未来
英語版の書籍はこちらです。今後、参加を希望される方は、以下の書籍を購入してください。特にグローバル経済について学びたい方に、うってつけのワークショップです。
英語で理解する未完の資本主義
https://book.alc.co.jp/book/b10029862.html
「インタビューの英語書き起こし」「日本語訳」「用語解説」「7人のインタビュー音声」をまとめた、「英語を学びながら、英語で学べる」1冊です。英語を使って勉学・仕事をしたり、最先端の知に関心のある人におすすめの内容です。
【解説】
今回の財務相会議に先立って発表されたオックスファムの分析によると、1%の富裕層は過去10年間に42兆ドルの新たな富を築き、その富は世界人口の下位50%全体の富の約36倍に相当する、と報告しています。
G20 finance ministers agree to work toward effectively taxing super rich
ブラジル政府の委託を受けたフランスの経済学者、ガブリエル・ズックマン氏(パリ経済学院教授、カリフォルニア大学教授)が作成した報告書によれば、世界の超富裕層は現在、その富の0.3%に相当する税金を支払っているだけだといいます。彼らに2%の税金をかければ、約3,000人の個人から年間2,000億ドルから2,500億ドルの税金を集めることができ、その税収を教育や医療などの公共サービスや気候変動との闘いに資金を提供することができる、というのです。
ここから先の情報、設問はイベントへの申込者、サロン/メンバー/有料ニュースレター会員、note記事購入者に公開します。